コラム
自宅にいたら突然「ピンポーン」と鳴ったが誰も来る予定がなく、誰が来たのかわからなくて居留守を使ってしまうという話は意外とよく聞きます。ドアにのぞき窓が付いていても玄関の外が薄暗いと外の様子を確認しずらいものです。
「外の様子がわからないままドアを開けるのは怖い」と思ってしまうほど、物騒な事件を耳にすることが増えてしまいました。人々の防犯意識が高まる中、手軽に取り入れやすく、防犯にも役立つといわれているひとつがインターホンです。インターホンにはどのような防犯効果があるのでしょうか。
今回はインターホンのさまざまな便利機能と、自分で取り付ける方法をご紹介します。
インターホンが世の中に出てくる前までは、玄関ドアの横にある呼び鈴を押して音を鳴らし、来客を知らせました。しかし、この方法ではドアを開けるまで誰が来たのかを確認することはできません。
現在、新しく建つ住宅にはインターホンは当たり前に取り付けられています。しかし、まだまだインターホンではなく呼び鈴のみが設置されている住宅も多くあるのではないでしょうか。今回は、インターホンが防犯にどう役立つのか、インターホンの多彩な機能をご紹介します。
また自分で設置したい場合の取り付け方法もお伝えします。
インターホンの場合、自宅に訪ねてきた来客が呼び出しボタンを押します。すると自宅内にいた住人と、その場で会話のやり取りをすることができます。また、カメラが付いているものであればドアを開ける前に誰が来たのか、確認することができるのです。
「誰が来たのだろう?」と不安なままドアを開ける必要がなくなり、安心して玄関先に立つことができます。知らない人が家の外にいると思うだけで怖いと感じることもありますが、そういったことも軽減されます。
インターホンの中には、不在のあいだに訪ねてきた来客を自動で録画してくれる機能があります。呼び出しボタンを押した段階で自動的に録画が始まるのです。自宅にいる場合に誰が訪ねてきたのかを確認できるだけではなく、不在時の来客まで帰宅後に自分の目で確認することができます。
誰が来ていたのかを不在中でも知ることは、この先起こるかもしれないトラブルを避ける上でも大事なポイントだと言えます。
空き巣の半数以上が呼び出しボタンを押して不在かどうか確認するというデータがあります。周りの住人に怪しまれないように堂々とした態度で訪ねてくるというので、空き巣なのかどうか見抜くのは難しいのです。
そんな空き巣が嫌がるのが、カメラ付きで録画機能のあるインターホンです。呼び出しボタンを押したら自動で録画されてしまうので、しっかりと住人に顔を知られてしまいます。空き巣にとっては、インターホンの機能がどの程度の家なのかというのも、狙う家を決める際に重視している点なのです。
インターホンはわたしたちが気軽に取り入れやすい防犯グッズとして役立つものですが、日頃の生活の中でより使いやすい機能を持つものが増えています。
玄関の周りがあまり明るくない夕暮れ時や夜間などはそれだけで不安なものです。玄関に照明を付けている場合であっても逆に人が立つと影になってしまうこともあり、外の様子を確認しづらいことがあります。そんな時には、ライト機能が役立ってくれます。
インターホンの呼び出しボタンにライトの機能が内蔵されているタイプだと、夜間に来客があっても、ライトが点灯してくれることによってハッキリと来客の顔を確認することができます。
ライト機能が付いている、というだけでも夜間の来客に対しての不安を和らげてくれるでしょう。
インターホンに使われる、外の様子や来客の顔を確認するためのレンズは広角レンズといって広い範囲を見渡せるレンズがあります。レンズから姿が外れてしまって映らないことがあると、「見えない不安」が生じてしまいますよね。
広角レンズであれば、180度近くまで見渡せるので複数で来客があってもそのほとんどの人を確認できるくらい、玄関外の様子を見渡すことができます。
自宅を留守にしている間に、呼び出しボタンを押した来客を自動で録画してくれます。知っている人ならば誰だったのかの確認ができますが、全く見たことのない知らない人が訪ねてきた場合、どんな様子だったのかどんなことを口にしているのかなど、確認することができます。
SDカードという小さなカードをインターホンに差し込んで、録画を大量に記録しておくことができるものもあり、第3者に確認してもらえるので証拠づくりとして活用できます。
インターホンの種類によっては、子機が付いたものがあります。戸建て住宅の場合、1階にインターホンがある場合、2階にいる間に来客があっても、もしかしたら聞き逃してしまうかもしれません。
そんなときに、子機を持って2階に上がればどこにいても来客が来た場合にはすぐに確認し、対応することができるのです。子機にも顔を確認できるカメラの液晶が付いているものがあるので便利です。
インターホンは簡単に自分で取り付けることができます。現在自宅で使用しているものの状態を確認しましょう。電源プラグを使っているものや乾電池を使っているタイプのものであれば自分で交換することができます。
【用意するもの】
・新しいインターホン
・ドライバー
【確認すること】
・現在使っているものが電源プラグにつないでいる場合には抜く。
・使用しているものが乾電池式の場合には、親機を取り付ける予定の場所近くに電源プラグがあるのか確認する。
【取り付ける手順】
現在使っているインターホンの、室内側に設置しているものを親機と呼び、玄関側にある呼び出しボタンを玄関子機とよびます。
1.まず、玄関子機を取り外します。ドライバーを使ってネジを外して、呼び出しボタンの部分とつながっている配線部分、固定されている枠もすべて外してください。
2.新しいインターホンの玄関子機の枠を取り付け、さきほど外した配線を新しい子機へつなげます。プラスマイナスの極性がないのでどちらに付けても問題ありません。
3.新しい呼び出しボタン部分を先ほど取り付けた枠にはめ、固定してください。
4.次に、室内側の親機を交換します。親機がどのように壁に取り付けられているか確認し、取り外します。その際につなげられていた配線も同様に外しましょう。
5.親機を固定していた枠部分のネジをドライバーを使って外し、新しいインターホンの枠を固定します。
6.新しいインターホンの親機に配線をつなげます。こちらも極性関係なく、つないで問題ありません。
7.親機を先ほど取り付けた枠に固定し、電源プラグにつなげます。
親機側に電源プラグが見当たらず、壁の内側から電源を取っていると思われるものなど「電源直結式」と呼ばれるタイプの場合には電気工事士の資格が必要ですので資格のない方は取り付けることはできません。今現在使用しているインターホンの状態をよく確認しましょう。
自分で取り付けるよりも、業者に依頼して取り付けてもらうほうがプロの知識で安全だから、と検討する方が多くいらっしゃいます。業者に依頼する場合の流れや費用をなるべく抑えるためにできるコツをお伝えします。
【業者に依頼するための手順】
依頼したい業者を探す、選ぶ(比較サイトなどを使うと情報収集できるのでオススメです)
↓
何社か絞り込み見積もりをとる
↓
決めた業者へ連絡
↓
日程などを決め、施工してもらう
いざ、インターホンを取り付けようと考えても、インターホン本体の金額や取り付け費用などにかかる予算が大事です。できることなら、予算内で金額を抑えられたら嬉しいですよね。費用をぐっと下げるためのコツを2つお伝えします。
1.我が家が取り付けるインターホンに必要な機能はなにか?考えよう
さまざまな便利機能が盛り込まれているインターホンですが、機能がたくさんあるとその分金額も高くなります。我が家にはどんな機能の付いたインターホンが必要なのか優先順位を絞り込んでみましょう。
2.近くにある業者さんを何社か探してみましょう。
自宅近くの業者であれば、なにより安心感があります。今後何かあってもすぐに相談できる業者がいるのは心強いものです。何社か見積もりをとることで、予算に見合う金額で取り付けてくれる業者を探すことができます。ぜひ相見積りをとってみてください。
インターホンは時代の流れとともに、来客を知らせるだけでなく防犯機能として欠かせないものとなりました。来客が誰なのかを映像で知らせることはもちろん、直接会わずに会話をすることもでき、万が一の時の身を守る重要な役割を果たしてくれます。
インターホンは機能によって金額もさまざまありますが、家族にとって必要な機能を絞り込んで選ぶことで予算を抑えることもできますし、自分で取り付けることも可能です。プロの手で安全に取り付けてほしいという場合には、業者に依頼するとよいでしょう。
自宅近くにある数社の業者それぞれから見積りをもらって比較することで、金額を予算内に抑えられる業者を見つけることができます。インターホンを取り付けることで自分の身を守るだけでなく、自分がいない時にも自宅にいる家族の最低限の安全を保つひとつの術として検討してみてもよいのではないでしょうか。