コラム
来訪者の姿を確認するために活躍する、ドアスコープ。この小窓から覗いた時、スコープの前にいる人もまた、こちらを覗き込んでいるように見えませんか?
「もしかして、こちらの様子も見えているのでは?」そう考えるかたも多くいらっしゃるでしょう。もし室内の様子が見えているのであれば、防犯面で心配ですし、気持ちも休まりません。
そこでこのコラムでは、ドアスコープを覗いた時に、外からはどう見えているのかということを解説していきます。また、近年増えているドアスコープからの覗き行為や、その対策方法についてもご紹介いたします。ぜひ参考にしてください。
ドアスコープとは本来、家の中から外を確認するためのものでした。訪問した人がどのような人か、怪しい人物ではないかを確かめるための大切な防犯ツールだったのです。
しかし、中から見えるのであれば、外からもまた見えるものです。不審者たちはドアスコープの特徴を逆手にとり、勝手に人々の生活を覗き見していきます。この章では、どのようにして外側から内側を覗くのかを解説していきます。
誰でも一度は、ドアスコープを覗いたことがあるでしょう。内側から外の様子を覗くと、玄関前の景色が広がって見えます。ドアスコープには魚眼レンズというものがはめ込まれているため、そのような特殊な見え方をするのです。
ではその逆に、外側から室内を覗いたことはありますか?室内から覗いた時とは違い、室内の様子はぼんやりとしか見えません。これは魚眼レンズの特性上、正しい方向から覗かないと焦点が定まらず、見える像がぼやけてしまいます。
一見すると、ぼやけていれば中なんて見えないんじゃない?と思われるかもしれませんが、じつは意外と簡単に覗き見ることができるのです。
その方法とは、「双眼鏡を逆さにしてドアスコープを覗き込む」これだけで、焦点がぴったりと合い、室内を覗くことができます。とても手軽にできることですが、覗かれるほうとしては、大迷惑ですね。
対策としては、紙か何かでふたをするとよいでしょう。ドアスコープは小さいので、紙の切れ端とセロハンテープさえあれば、簡単にできます。不安なかたは、ぜひ試してみてください。
紙やビニールなどで中が見えないようにガードしておけば、たいていの不審者は諦めます。いつまでもドアに貼りついているわけにもいかないですし、見えないと分かればささくさと退散していくことでしょう。
しかし、中には筋金入りの変態もいます。「なんとしても室内を覗きたい」という一心から、ドアスコープを外してしまうかたもいるのです。
一般的な考えだと、「何もそこまでしなくても……」と思えますが、変質者の思考回路は違います。常識的な考えが通じず、何をするか分からないのが怖いところなのです。
一人暮らしの女性は、そのような人に狙われやすい傾向にあります。「一人で過ごしているとドアのほうから人の気配がする」など違和感があった時は、ドアスコープを外されていないか確認してください。
ピンポーンとチャイムが鳴ったため、玄関に向かい、ドアスコープごしに外を覗くと宅配便会社の人が荷物を持ってこちらを見ている。
または、玄関付近がやたらとうるさいので、ドアスコープから外を覗くと、同じアパートの人が知り合いとしゃべりながら通路を歩いている。自分の部屋の前を通った時に、自分のことを見ているように感じてしまうこともあるでしょう。
また、このように考えたことはありませんか?相手に気づかれないようドアスコープを覗いたのに、相手がこちらを直視していた時、戸惑うこともあるでしょう。しかし、ご安心ください。前章でも解説したとおり、室外からは詳細な中の様子をうかがうことはできません。
ただし、中から外を覗く際に、スコープに頭を近づけると影ができて明るさが変化します。そんなとき、勘の鋭い人には「今、中から覗いてるな」と気づかれてしまうことがあります。
居留守を使いたい時や、不在時間を他人に知られたくないかたは対策が必要です。
ドアスコープから中を覗かれることは、気分がよいことではありません。プライバシーを勝手に他人に見られ、喜ぶ人はいないでしょう。そこでこの章では、変質者に覗かれない対策をご紹介していきます。ぜひ参考にしてくださいね。
一番手軽にできて、かつ効果が期待できる方法です。紙でスコープを隠していると、紙が光を遮るため、外から覗くとスコープは暗いままです。そのため、中から外を見ようとして紙を外すと、外から見えるスコープはやや明るくなります。この変化で「中に誰かいる」と判明してしまうのです。
しかし半透明のビニール袋なら、常に一定の光を通すことができます。ドアスコープを覗く際に外しても、外から見ると大きな変化はありません。居留守を使いたい時などは、ビニール袋をお試しください。
ビニールを付けても覗いてくる人がいる!というかたには、ドアスコープカメラを設置することをおすすめします。ドアスコープから覗いてくる人の顔を確認できるほか、録画した映像が「覗き行為をされている」という証拠にもなるためです。
ドアスコープの種類はさまざまですが、室中側に取り付けるものが多いです。そのため、外からカメラが設置していることに気づかれる可能性は少なく、かつ外からドアスコープを外されてもカメラが外れることはありません。
変質者でお困りのかたは、ドアスコープの設置をご検討ください。
ドアスコープに近づく時は、どのような時でしょうか?たいていは、訪問者が現れた際に、誰が来たのかを確認するため覗き込むでしょう。しかし、この作業のせいで「部屋の中に人がいる」と思われてしまいます。
「誰かいる」と思われたくないのであれば、ドアスコープを覗くという作業を削るとよいでしょう。
そこで活躍するのが、モニター付きのインターホンです。呼び出し音で訪問者を教えてくれるほか、インターホンの前に立っている人物を映してくれます。わざわざ玄関におもむくことなく、訪問者の顔を確認できるのです。
玄関にいく手間をなくし、安心して訪問者の姿を確認できるモニター付きインターホン。賃貸住宅でも設置できる商品もあるので、一度探してみてはいかがでしょうか?
手軽で安心して使えるモニター付きインターホン。もし設置するのであれば、その機能や種類をきちんと知っておきたいですよね。この章では、モニター付きインターホンについて、詳しくご紹介いたします。
前章でも解説したとおり、モニター付きインターホンには訪問者を映し出す機能があります。訪問者がいない時でも外の様子を映し出すことができるため、「玄関先で物音がするけど、確認しに外に出るのが億劫」という状況でも、インターホンのカメラから様子を見ることができます。
また、モニター付きインターホンは録画機能がついていることが多いのが特徴です。チャイムを鳴らした人物の姿を録画してくれるので、不在時に誰が訪ねてきたのかを確認することができます。不審者の訪問にもいち早く気づくことができるため、防犯対策にも効果的です。
インターホンは機械です。そのため、取り付けには電気屋さんの配線工事が必要だと思われるかたも多いでしょう。しかしインターホンの種類によっては、自分で設置することができます。
自分で設置できるインターホンかどうか見分けるには、「電源をどこから持ってきているか」を調べるとよいでしょう。コンセントプラグが付いているものや、乾電池で起動できるものは、配線工事の必要がありません。
「モニター付きインターホンを設置したいけど、工事に立ち会うのが面倒……」そう感じるかたは、電源プラグ付きのものか、乾電池式のインターホンを選んで取り付けましょう。
電源コードをつないで電気を得るタイプのものだと、配線工事をしなくてはいけません。電気工事は危険がともなうため、施工するには専門の資格が必要です。安全に設置して、安心して利用するために電気屋さんに工事を依頼しましょう。
ドアスコープは魚眼レンズという特殊なレンズがはめ込まれているため、通常であれば外から室中の様子が見えることはありません。しかし、決して見えないわけではなく、条件さえ揃えば覗き見することができます。
「最近なんだか視線を感じる……」というかたは、この第3章でご紹介した対策方法をお試しください。
モニター付きインターホンに変えようか検討されている際は、その機能と種類を選ぶとよいでしょう。今はさまざまな機能を持ったインターホンがあります。きっと自分の要望に合ったものが見つけられることでしょう。ぜひ探してみてくださいね。